ストレッチだから柔軟性がアップするのは当然では？と思うかもしれません。たしかにセルフストレッチでも柔軟性は高められますが、パーソナルストレッチでは、自分では伸ばしきれない関節や筋肉を中心にほぐしていくため、より可動域が広がり、柔軟な体へと導けるのです。特に肩甲骨など背中側は手が届きにくいためセルフストレッチでは限界があります。身体の一部だけではなく、パーソナルストレッチで全身をストレッチすることで、柔軟性がアップするだけではんく、血流が促進され基礎代謝の向上、肩こりや腰痛の改善など、さまざまな効果につながります。

ストレッチは筋肉の伸ばす行為であるため、自分でストレッチをする場合は力を入れて引っ張る必要があります。例えばお腹の筋肉を伸ばす場合は上半身を大きく反らす必要があり、背中に力が入ってしまいます。一方でパーソナルストレッチはトレーナーに身を任せるため、自分は全身を脱力していればOKです。脱力に加えて、緊張状態にある筋肉がほぐれて副交感神経が優位になることで、さらにリラックス効果が得られます。

セルフストレッチでは得られないパーソナルストレッチのメリットとして、自覚していない身体の不調や変化に気づける点が挙げられます。自分では肩が凝っていると感じていなくても、マッサージで押されると痛かったり、「肩が凝ってますね～」と言われた経験はありませんか。身体に不調が生じていても、痛みを感じにくい人もいますし、不調が長く続く鈍感になることがあり、自覚症状が出ないことがあります。自覚症状があると改善しようと思いますが、無いと何も行動を起こさないため危険です。トレーナーに身体を見てもらうことで不調の早期発見や些細な体の変化にも気づけるようになり、的確なストレッチを受けることで早めの改善につながるのです。

パーソナルストレッチにより可動域が大きく広がることで日常生活における関節の動きも大きくなり、今までと同じ動きをしていたつもりでも活動量がアップします。例えば、股関節が柔らかくなることで、歩くときや階段を上る際に脚の付け根から動かすようになり、その結果として大殿筋などのお尻の筋肉を使うようになります。大殿筋は非常に大きな筋肉のため、結果として活動代謝がアップするのです。もちろんストレッチだけでダイエットすることは難しいですが、筋トレや食事制限にパーソナルストレッチを加えることで効果が高くなります。